宝瓶星学 ―宝瓶宮時代のアストロロジー―

雑話:ホロスコープと“神”
[宗教支配の終わり]
― フィロソフィーから宗教へ ―

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過去の社会通念を根幹から見直す時期

●第1稿 2025年9月12日 アップ。


ご理解いただけるかどうか分かりません。

西洋キリスト教の天地創造の神と、日本の八百万の神(かみ)はまったくの別物なのはご存じのとおりです。

で、ここで述べるのは、日本の神々(gods)ではなく「The GOD」とされる唯一絶対なる神についてです。

「ホロスコープ」と「神」の関係は三者三葉で、西洋由来の「現代占星術」は西洋キリスト教の神信仰の解釈の影響を少なからず受けています。

ですが、ホロスコープが発祥した約2,500年前、古代ギリシャの「古典アストロロジー」は“神”ではなく、「フィロソフィー」(愛智、哲学)が基軸でした。


ご参考:人為の“神”概念

●日本発祥の「宝瓶星学」は、“宗教”や“神”とは関係がありません。

人為の神概念ではなく、太古縄文に顕現した豊かな日本の大自然が共鳴する宇宙的な解釈です。

「霊識」とも関わり、古代日本の大自然や宇宙の大自然に基づいた作為のない純粋で天然の「基本三数」に由来します。

「基本三数」は宇宙この世界の根幹法則です。

なぜ、そうなるのかといえば、「ホロスコープ」自体が時々刻々と変化していく宇宙太陽系の天体の配置を忠実に写しとって、意味や局面を見出していくものだからです。

天体の動きや配置に、人為がかかわる余地はありません。

それを出生地など、地上の個々の「イベント・ポイント」からみたのが、世界に2つと同じものがない「ホロスコープ」です。


《 神さまは、いるの? いないの? 》

渦中にいると客観視や自覚しづらくなります。

とくに、形而上的な妄想や観念に流れやすい双魚宮時代(そうぎょきゅう じだい)の中でも、19世紀後半以降は顕著に“事実誤認”や“勘違い”が渦巻いた人類歴史でした。

意識環境の全部がそうだったので、逆に“勘違い”や“事実誤認”した状況が“事実”だと思い込みやすく、知らないうちにそうインプリンティングされていることが多々あります。

ホロスコープの「サイン(宮)」と“星座”、「アストロロジー」と“占星術”などもそうですが、今日の文明文化を築いてきた西洋キリスト教の“神”また“宗教観”がその代表です。

信者の多くは、「唯一無二にして絶対なる天地創造の神」と“事実誤認”をしています。

信じられないと存じますが、事実は真逆です。


●神は6日間で天地と人間を創造され、7日目に休息した、と記されています。

One-Point ◆ 『聖書』の冒頭の「創世記」に、神が天地を創造されたと記されています。天啓を受けて書かれた『聖書』だとしても、書いたのは人間で、古代の人間社会が作ったものです。なぜかといえば、“神”なる存在が“失楽園”後の不信渦巻く人類歴史を瑠々こまごまと書き連ねることは“絶対善”とする“神”概念と100%矛盾するためです。


《 創造力を秘めた人間意識 》

まだあります。

双魚宮時代の初期にイエスの登場と磔刑後の復活によってはじまったキリスト教の神学と、神によって記されたと信じられている『聖書』の冒頭の矛盾です。

初期キリスト教神学は、イエスを神格化して“三位一体(さんみいったい)の神”と理論づけました。

聖霊もイエスも神だというのです。

ホントに?

神さまご自身を含めて“三位一体”としながらも、『聖書』の冒頭にあるように“唯一絶対”なる天地創造の神とするのは、単純に考えて矛盾しています。

さらに言えば、唯一絶対と三位一体と、どちらが正しいかという問題ではなく、いずれも“事実誤認”で“勘違い”です。

One-Point ◆ 誤解のないように書いておきます。宗教は人類歴史プロセスとして必要なものでした。なので“良い/悪い”を論じているのではなく、双魚宮時代から次の宝瓶宮時代の歴史プロセスへと歴史的大転換となるパラダイム・シフトの今日、ホロスコープも同様なのですが再考を要します。



付記:人間意識の創造力

●信仰はご自由なので、どのように信じられてもかまいません。

「神はいるのか、いないのか」のお答えは、“実在”はしませんが“いない”のではなく、人々が2,000年以上も篤く信じてきた以上“いる”ことになります。

人間には「創造力」(クリエイティビティ)が秘められているため、篤く信じられてきた以上、人々の意識によって“天地創造の神”は創られ“存在”することになるためです。

ややこしいのですが、“唯一絶対なる天地創造の神”は人間意識によって創られ、逆に“神によって天地や人間自身が創られた”と信仰してきたのが双魚宮時代です。


《 アストロロジーの発祥 》

36年間ほど延長されてきた双魚宮時代は、まもなく完全終了していきます。

すると、宝瓶宮時代の実働社会が始まっていきます。

現在の「霊識開元」の複合ディレクションは、前人未到の New Horizon(新しい地平)を拓いていく、歴史的な最重要デレクション(運勢変化、時代変化)です。

約2,500年ほど前、双魚宮時代の影響圏に入った直後の古代ギリシャ時代に、四角いながら「ホロスコープ」は発祥しました。

当時のフィロソフィー(愛智:哲学)による古代ギリシャの世界観に基づいて、解釈と解読がなされ、当時、最先端の「学」とされた「アストロロジー」です。

“占星術”ではありません。

「古典アストロロジー」(古典星学)です。

当時はまだイエスのご聖誕(西暦元年)の前なので、キリスト信仰の神概念はなく、ユダヤ教のヘブライズムと対極のヘレニズム文化の中で生まれました。

One-Point ◆ 古代の叡智「古典アストロロジー」の発祥から約2,000年が経った15世紀頃、先の宗教改革によるプロテスタンティズムとともに、信仰的な解釈が付加されていきます。ベネフィック(吉星)やマレフィック(凶星)など“善/悪“(吉/凶)といった対立解釈はその代表です。




《 時代の終わりと始まりにあたって 》

端的に言えば、双魚宮時代は「宗教」(信仰)の時代でした。

時代の流れとともにある“天運”が、宗教と共に働いてきた時代です。

当然、ホロスコープも大なり小なり宗教の影響を受けていくことになります。

それが最も顕著となったのが、「海王星」の発見直後に起きた“心霊ブーム”(近代スピリチュアリズム)の中、神を科学するという名目で著名な霊媒師マダム・ブラヴァツキー(1831-1891)が率いる新興宗教団体「神智学協会」から始まったアラン・レオ(1860-1917)による星占い:現代占星術(エソテリック占星術)です。

日本には、キリスト教信仰が根づいていないので、若干、趣きが異なるのですが、逆に言えばバックボーンが理解されていないため、何でもありで“混乱”(海王星の象意)や事実誤認”また“勘違い”が数多く見られます。

日本の“民族性”は「海王星」を共鳴星とする魚宮によって象徴されているためで、海王星の影響は強く、気づかないうちに働きやすくなっています。

その「海王星」が、今般、春分点を超えて新しく変わっていき、同時に「霊識開元」の複合ディレクションがもたらされて神依存やトップ依存ではなく、個々人が主体的な精神意識に立ちつつ、「友愛精神」(和、絆、民度)を発揮していく宝瓶宮時代の実働社会がはじまろうとしている今日です。

One-Point ◆ 神信仰などによる宗教支配は、双魚宮時代の終わりとともに天運が離れていきます。信仰的なホロスコープ解釈も同様です。今後、宝瓶宮時代の実働社会が進むほど、宗教や信仰に依らず、主体的なホロスコープの活用が時代の流れにとともにあり、天運を伴なっていくことになります。「アストロロジカル・エイジ」が約2,160年+36年ぶりに変化しているパラダイム・シフトの今日にあるためです。





【ご参考:一時が万事の“陰謀論”】

ホロスコープ解釈の原点は、キリスト教信仰(スピリチュアリズム)の人為的な影響を受けた「現代占星術」ではなく、紀元前に古代ギリシャで始まった「古典アストロロジー」です。

当時の「フィロソフィー」(愛智、哲学)をバックボーンとして解釈されました。

詳細は端折りますが、約400年〜500年ほど経って、ユダヤ人イエスが生まれ、“福音”を宣べ伝えたのち、磔刑後の復活によって「原始キリスト教」すなわちユダヤ教キリスト派が立ち上がります。

イエスの死後、100年ほどが経って『新約聖書』が編纂されたのち、“三位一体の神”などの神学解釈が生まれています。

イエスが“三位一体”などと述べたわけではなく、イエスの教えを組織的に教団化し教勢を拡大していくプロセスで、実際のイエスに会ったこともない信徒たちがそう決めたのです。

その後、ローマ国権によるキリスト者の迫害の中、やがてローマの国教となり、皇帝の権力をも凌ぐようになった旧教(カトリック)によって、「古典アストロロジー」は“神なき異端の教え”として排斥されます。

「古典アストロロジー」はアラビアの地で何とか生き残り、後年の宗教改革やプロテスタンティズムの台頭によって、西洋(欧州)に戻っていきます。

しかし、近代科学の発達によって、「古典アストロロジー」は“疑似科学”(迷信)とされ、さらに18世紀の「天王星」の発見によって、理論破綻をしていきます。

その解釈のみを“当たる/当たらない”によって流用し、理論なきエソテリック(秘教的)な「星占い」として立ち上げたのが“現代占星術の父”と呼ばれるアラン・レオ(1860-1917)です。

霊媒師マダム・ブラヴァッキー(1831-1891)が率いる「神智学協会」の占星術ロッジ(支部)に所属し、“心霊ブーム”が巻き起こる中、彼の「星占い」は受け入れられ、徐々に“ホロスコープ占い”の「現代占星術」として広まっていくことになります。

結果的に、18世紀に理論破綻して“廃業”した「古典アストロロジー」を、19世紀中葉の「海王星」発見後、“心霊ブーム”の影響を受けて“居抜き物件”よろしく「ホロスコープ」のみを流用し、軒先に“占います”と看板を掲げたのが「現代占星術」の始まりです。

そんなこと、占星術界隈で公言されることはありません。

逆に「現代占星術」の始まりが「古典アストロロジー」かのように“混同”(海王星の象意)し“誤解”し、誰もが“事実誤認”をして「西洋占星術」(Astrology)と一括りに呼称されているのです。

客観視すれば「占星術=Astro-Divination」(アストロ・ディビネーション:星占い、神ごと)と、「Astrology」(アストロロジー:星学、天体の学)は、例えていえば“宗教”と“科学”ほど異なるカテゴリーです。

「海王星」発見後の19世紀後半以降は、一時が万事、事実を述べても、“陰謀論”と呼ばれるように“事実誤認”や“勘違い”がまるでジョーシキかのように社会通念として定着してきた時代です。





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