宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

トランプで世界はどう変わる?
― 日米露中の首脳との相性 ―

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次期アメリカ大統領にトランプが当選しました。
「組織運営変革の深化」のディレクションがピークに向かいます。
世界の運営構造や枠組みが変わる「新時代」の到来です。

安倍首相ピンチ? トランプとプーチンの良い相性と行方


●第1稿 : 2016年11月29日


いまさらながらヒラリー逆転の可能性がとりざたされています。
それはともかくトランプをはじめ、日本、ロシア、中国の各国首脳の「ホロスコープ」(出生天球図)と相性をお届けします。
また、「星のディレクション」や「数理法則とクオリアル・ワールド」にもとづく「時代の流れ」と「歴史プロセス」から、今後、どういう方向に世界が動いていくのかをお届けいたします。

《 各国首脳のホロスコープ 》

トランプ次期アメリカ大統領(予定)をはじめとした各国首脳のホロスコープ(出生天球図)を最初にご紹介いたします。 くわえて、トランプとの俗にいう“相性”を簡潔にポイントのみご紹介します。

トランプのホロスコープ(出生天球図)

トランプのホロスコープ

今月11月10日に「レクチャールーム」にアップしました「米大統領選挙のホロスコープ」にトランプのホロスコープ・リーディングの一端を書きましたので、それ以外の内容に触れておきます。
上述のホロスコープ(出生天球図)をみる人がみればおわかりのとおり、トランプは案外と「現実主義者」です。
アメリカの超有名ニュース専門放送局「CNN」、すなわち大統領選挙中“クリントン・ニュース・ネットワーク”と揶揄されたように、CNNはトランプの暴言場面を数多く報道し、アメリカ国民のみならず日本のマスコミも「ヒラリー優勢」かのようにミス・リード(扇動)しました。
そのため、誤まった情報やトランプのイメージが形成されました。
トランプのホロスコープ(出生天球図)からは、そういった面が“ゼロ”ではないものの、案外とリアリスト(現実主義者)の一面をもっていることがわかります。
注) 「レクチャールーム」への入室は、『西洋占星術と宝瓶宮占星学によるホロスコープ・リーディング入門講座』のご購入者に無料でお伝えするIDとパスワードが必要です。ホロスコープ・リーディングのご理解を促進するための任意のサービスゆえご了承ください。

One-Point ◆ トランプは、彼のホロスコープ(出生天球図)からは頑固、よくいえば信念をもつ一面と同時に、「レクチャールーム」にも書きましたように「変節」し「変わる」側面も持っていることが分かります。いずれにしても、「古き良きアメリカ」「強いアメリカ」を目指していることは明らかなので、それを読み間違えると判断ミスを招きます。



安倍首相のホロスコープ(出生天球図)

安倍首相のホロスコープ

出生時間が不明です。
ですが、ここではお昼12時45分に仮定しました。
ネットでは、“午前2時35分”説や“午後1時13分”説などがありますが、夜中の2時35分(第2ハウスの太陽)の出生は「?」です。
それなら、まだ午後1時13分(ASC:山羊宮1度)のほうが間違いとまではいえず、それでもいいのですが、もう少し修正(レクテファイ)して、午後12時45分(ASC:射手宮27度)前後が個人的にはスッキリします。
いずれにしても、調和を重んじる「天秤宮」の影響を受けた乙女宮の太陽と、おおらかな「射手宮」の性格、また繊細でデリケートかつ相手の意志を尊重する「蟹宮」で「第7ハウス(室)」の月をもち、MC(Medium Coeli メディウム・コエリ=天頂:南中点)に合(コンジャンクション=0度)の水星が、相手や周囲を分析したり、おもんばかったりと受け入れながら、果敢に政策を立案していく一面を象わしています。
同時に、ASC(上昇点)に上方矩(アッパー・スクエア=90度)の太陽と、上三分(アッパー・トライン=120度)の冥王星が、TOPに立って自己実現をしていく安倍氏の姿と重なります。
月は、火星と衝(オポジション=180度)で、金星と土星が月に三分(トライン=120度)の調停(メディエーション=60・120・180)の座相を形成。
これらは、実務的でもあり、人気運をもつことを象わします。
午前2時35分の出生時間の場合でも、冥王星が上昇星になりますので、その点では納得できるのですが、総合的に判断すれば、ASC(上昇点)に上三分(120度)の冥王星のほうが適切です。
そのほうが、太陽が南半球(上半球)に位置することになりますので政治家向きです。
以上の星の配置からは、一見、温和ながらも、強い意志をもって、政策を推し進めていくことが読みとれます。

One-Point ◆ 安倍氏の場合、オバマとの相性はともかく、問題は次期アメリカ大統領のトランプとの相性です。詳しくは後述いたしますが、追随しても、敵対しても、良い結果は生みません。その点、進むも引くも「ここしかない」という絶妙なバランスの政策を必要とされますので、一筋縄ではいかない「トランプ-安倍」ラインになります。それもあって第3次安倍政権の真価が試されます。ただし、両者の見識面や人徳面が高くうまくいけば、逆に日米主導の21世紀の新たな世界体制を築く可能性を残す相性です。



プーチン大統領のホロスコープ(出生天球図)

プーチンのホロスコープ

プーチンは、意外にも平和や調和を愛する「天秤宮」の生まれ(太陽)です。
彼のこわもてのイメージ(印象)は、彼の出生時間が「蠍宮2度」にあることに加え、太陽が土星や海王星と合(コンジャンクション=0度)をとっていることや、天王星を上方矩(90度)とし、ケレスを上三分(120度)とすることから、良くも悪しくも“正体”がみえず誤解されやすい一面があることからきています。
また、冥王星とドラゴン・テールがMC(Medium Coeli メディウム・コエリ=天頂:南中点)と合(0度)です。
「TOP運」を生まれ持ちますが、同時に、つねに敵対関係が生じます。
そういったことから、天秤宮の太陽による「平和主義」よりも、出生時間の蠍宮(また冥王星)による「敵対者は潰す」といった防衛本能を発揮せざるをえない運勢になっています。

One-Point ◆ トランプとプーチンは、お互いに称えあっているというニュースを耳にします。両者のホロスコープ(出生天球図)をみますと、個人的な“相性”だけで政治は語れないとしても、たしかに良い相性です。とくに、トランプはプーチンに対して寛容になり、つい大目にみてしまう傾向があります。「トランプ-安倍」の相性に反して、「トランプ-プーチン」は理解し合いやすい相性で、今後の米ロ関係の動きがみものです。



習近平主席のホロスコープ(出生天球図)

習近平のホロスコープ

出生データが不明です。
習近平にかぎらず、中国首脳のホロスコープは、「ないよりはまし」という程度です。
出生データの信憑性そのものに問題があるためです。
毛沢東の指示によるまでもなく、古来から中国の皇帝(トップ)の生年月日は「トップ・シークレット」(国家機密)でした。
とはいえ昨今は、“6月生まれ”というところまでは知られています。
一時は“6月1日生まれ”という説が有力で、日本の占星術師の中には、それでホロスコープを作成して占断していたりしていますが、世界的には“6月15日生まれ”という説が有力です。
個人的には、それも怪しいと考えています。
ネットに書いているからといって、軽々に信用してしまうと、「出生データ」を間違う恐れがあり、それは致命的なミスなので慎重にしなければなりません。
世界的には「6月15日生まれ」が定説とはいえ、6月生まれということから中間の15日に設定している可能性も捨てきれないのです。
それでも「年月」までは正しいようなので、上掲のホロスコープ(出生天球図)は、一応ご参考に6月15日で作成しています。

One-Point ◆ 「日時」が分からないということは、パーソナル・プラネットの星の位置は正しいとはかぎらないのですが、それでもソーシャル・プラネットはほぼ変わりませんので掲載しています。何もないと判断のしようがないのです。キンペーちゃんが6月生まれであれば、太陽と火星が合(0度)で、太陽また火星あるいは両方が、土星と海王星の合(0度)に上三分(120度)になります。これまたプーチンと同様に、“正体”をつかみにくい一面をもちます。



《 「時代変化のプロセス」 》

相性をご紹介する前に、昨今がどういう時代か、またどういった「時代変化のプロセス」のなかにあるのか、簡単にご紹介しておきます。
当サイトをご高覧の皆さまなら、1989年に「宝瓶宮時代のビッグバン」によって、以降、約2,160年間(計算値)つづく「宝瓶宮時代」(ほうへいきゅう じだい)が正式にはじまったことをご存じだと思います。
それゆえ現在は、それまで約2,160年間つづいた「双魚宮時代」(そうぎょきゅう じだい)の世界体制から、「宝瓶宮時代」の新しい世界秩序に向かう「組織運営変革の深化」のディレクションの渦中にあります。
そのような「イン・ジ・アクエリアス」の一環で、昨今の代表的な「星のディレクション」をわかりやすく年で区切ると、次のようになります。

「組織運営変革の深化」のディレクション(約9年間)
1、第1次「組織運営変革の深化」…2012年〜2014年の約3年間
2、中間期の「再建計画」と制度改正…2015年〜2017年の約3年間
3、第2次「組織運営変革の深化」…2018年〜2020年の3年間

あくまでも、わかりやすく「年」で区切ったものですが、実際は数か月の単位で前後し、重なりつつ推移していきます。
この間は、かつての双魚宮時代の古い「社会態勢」や、冷戦構造が崩壊してのちの世界の「枠組み」が変わっていきます。
歴史の大河は、宝瓶宮時代の世界体制を築く方向に流れているのですが、具体的には逆行のような現象もみせつつ、約72年間のスパンで歴史は変化していきます。
宝瓶宮時代が正式にはじまってのち、72年間が宝瓶宮時代の社会体制に向かう「イン・ジ・アクエリアス」の第1段階になります。
なぜ「72年」なのかは、宇宙この世界をつらぬく「数理法則」にもとづきます。
ご参考に、テスト中(2016年11月現在)のブログ「宝瓶宮占星学とクオリアルな観点から過去・現在・未来のホロスコープ」に簡単な理由を書いておきました。
この72年間は、「基本三数」にもとづいて「24年」ごとの“三段階プロセス”によって変化していきます。

「基本三数プロセス」による時代変化(約72年間)
1数プロセス=意志(自由) : 1989年〜2013年…自由主義国アメリカ“1強”時代
2数プロセス=実体(個性) : 2014年〜2037年…各国による多国化“個性”時代
3数プロセス=関係(友愛) : 2038年〜2061年…自立的な相互“関係強化”の時代
注) ここでいう3数プロセス「友愛」は、“頭がお花畑”と揶揄されるどこかの元首相がおっしゃる「双魚宮時代」の古い概念の“友愛”(同胞愛)とは異なります。

One-Point ◆ ご判断は皆様のご自由です。宝瓶宮占星学では、「数理法則」が宇宙この世界をつらぬき、そのプロセスのもとで人類歴史が「星のディレクション」をともないながら刻々と歴史変化のプロセスをたどっていることを知っていますので、「数理法則」(1数)とホロスコープからみた「星のディレクション」(2数)にもとづいて、「人類歴史」(3数)の流れをリーディングしてお伝えしているだけです。


《 2数プロセス(個性)のはじまり 》

さて、上述から「宝瓶宮時代のビッグバン」ののち、2013年をもって最初の1数プロセス(自由)となる24年間の「アメリカ“1強”時代」が終わったことがわかります。
双魚宮時代の最後を締めくくる世界的な二元対立の「共産主義 vs 自由民主主義」という東西冷戦の終結が宣言されたのが1989年。
これによって「対立二元論」を歴史パラダイムとする双魚宮時代が終わり、新たに「共鳴関係論」を歴史パラダイムとする宝瓶宮時代がはじまりました。
個々人の「自由」と「個性」を尊重することになる「共鳴関係論」(和、友愛、絆)は、自由民主主義体制をベースとします。
それゆえ冷戦終結後、自由民主主義社会の“雄”アメリカ1強の時代となったのは、当然でした。
しかし、アメリカといえども歴史の流れには勝てません。
次の2数プロセス(個性)がはじまる2014年の直前、大統領に再選し、第2期を迎えたオバマ大統領は、2013年9月、シリアへの軍事介入を見送り、 「米国は世界の警察官ではないとの考えに同意する」と発言しました。
これ以降、各国による“個性化時代”へと入っていきます。
2数プロセスすなわち多国化“個性”時代のはじまりです。
俗にいう各国が“内向き”になる時代です。
トランプのいう「アメリカ・ファースト」もそうですし、小池都知事の「トーキョー・ファースト」も類似です。
ことの本質は、自国優先というよりは、各国が宝瓶宮時代に向けて“個性”を見出し、宝瓶宮時代にふさわしい独自性を発揮しつつ自立再生していくプロセスです。
アメリカのみならず、日本も「アメリカ追従(ついじゅう)」や「中韓へのお追従(ついしょう)」から、安倍首相のもと、独立した国家へと自立(個性化)にむけて舵をきっていくのは当然のことでした。

One-Point ◆ イギリスのEC離脱もその一つです。各国の“個性化”は、イン・ジ・アクエリアスの第1段階=72年間における2数プロセスの歴史の流れなので、多少の紆余曲折があったとしても、この流れを止めることはできません。偏狭なナショナリズムの発露ではなく、各国が自国民を守るために、「国連」という愚の巣窟となった枠組みにとどまらず、自立に目覚めて、自分たちの“国家”を取りもどしていくためのプロセスだと考えるとわかりやすいでしょう。終戦から72年が経とうとする今日、もはや日本の戦後体制も、世界の“戦勝国連合”国連も曲がり角にきているのです。


《 各国首脳の相性と時代 》

以上のことが見えてきますと、「安倍-トランプ」の相性の解釈が明確になります。
二人の相性のポイントは、完全なT矩(Tスクエア=90・90・180)をもつことです。
双子宮22度の太陽と射手宮21度の月の衝(180度)をもつトランプに対し、乙女宮27度の出生時の太陽の安倍首相は、完全なT矩(Tスクエア=90・90・180)を形成しています。
国家の外交や政治は、男女の相性とは異なりますので、単純に「合う」「合わない」と判断するのは避けなければなりません。
であっても、両者の考えやスタンスに異なる一面が生じるのは事実です。
それ自体は悪いことではありません。
高い見識や人徳、また共通の目的といった大局観をもって、お互いに異なる考えやスタンスから刷り合わせや協力をする必要が生じるということです。
それができれば、両国の立ち位置や歴史の流れからみて、これ以上の有益な相性はありません。
ただ、国家の外交は、自国の利益がメインになりますので、タフなネゴシェーションが必要になります。
そのため日本(安倍首相)は自立したスタンスと、世界共通認識をもつことが前提です。
そのうえで、TPP同様タフな交渉になります。
一方、双子宮22度の太陽をもつトランプに対して、プーチンは天秤宮13度の太陽をもちます。
太陽と月は、ほかの星や占星点とは違って、オーブ(許容度数)10度をとることができますので、二人は太陽どうしが三分(トライン=120度)というだけではなく、トランプ自身の太陽と月の衝(180度)に対して、プーチンの太陽が調停(メディエーション=60・120・180)の座相をとるという良い相性になります。
それだけではありません。
トランプの木星はプーチンの太陽と合(0度)なのです。
これらの相性は、国家どうしはともかく、個人においては持ちつ持たれつの関係で、トランプは我知らずプーチンに甘くなります。
個人の相性のみをみれば、安倍首相とは「正反対」の関係です。
最後に、参考ながら「トランプ-習近平」の相性のポイントを書いておきます。
「6月15日生まれ」の場合、習近平の太陽は、トランプと1度違いで双子宮23度になります。
トランプは、月が衝(180度)なので、上述の内容から推して知るべしで、似すぎて“気持ち悪い”感じでしょう。
これに安倍首相の乙女宮の太陽が加わると、日米中は、中国のみ国家体制が異なることから、三者は“荒れる”可能性が強まります。
そこに、調整上手な「天秤宮」の太陽をもち、トランプに対する調停(60・120・180)の座相までもつプーチンが、さっそうと主導権をもってとりもつといったことが起こらないともかぎりません。
プーチンのプレゼンスが“急上昇”です。
あくまでも各国首脳の太陽のみをみた相性解釈の一例で、実際にはホロスコープ全体をみて判断することになります。
以上、「世界はどう変わる?」の第1弾をとり急ぎお伝えいたしました。

One-Point ◆ 上述の4か国の首脳をみた場合、安倍首相ひとりが個人的な相性関係からは浮いた格好です。それを活かせるか埋没してしまうかがポイントです。以前もお伝えしましたように、安倍氏個人の運勢は、今年2016年11月から「出直し」を求められる運勢期に入っていますので、それにもとづいて、一からのスタートとなる戦略の練り直しはもちろん、現実把握にもとづいた外交政策の再検討が必要になってきます。




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