「海王星」の歴史的な象意
[象意の方向性]
― ホロスコープを１と１/１２周 ―

「現代占星術」にも関わる発見後の「海王星」の象意の出方です。

占星術をご存じの方の中には「象意の出方は皆同じでしょ」と思われている方がいるかもしれません。

ホロスコープの象意は、位置関係で変わりますので、トランシット（通過、運行）の星の場合、いつ何処に位置し、どの構成要素とどんなアスペクト（位相、座相：局面）をとるかによって、象意の出方や方向性は変わってきます。

個人のホロスコープ（出生天球図）の場合は、ケース・バイ・ケースなので、万民に共通の歴史ディレクションから一例を挙げておきます。

ちなみに、「基本三数」に基づいた「数理法則」による本意（基本の象意、ほんとうの象意）は変わりません。

《 「土星外惑星」の追加 》

かつての「古典アストロロジー」や「古典占星学」は「太陽」〜「土星」まで７つの星を用いていました。

アラン・レオの「星占い」は、俗に言う“太陽星座占い”でして、「太陽」のみを用いた占いでした。

ホロスコープを用いず誰にでもが分かる生年月日による俗に言う“何月生まれ”で占えたので、当時の心霊ブーム（スピリチュアリズム）の中、神秘主義の占いは爆発的にヒットしました。

そのブームに便乗するカタチで、古典占星学の人々が「これが本物のアストロロジーだ」とばかりに参入してきて、ホロスコープを用いた「太陽」〜「土星」まで７つの星による占星術になります。

その後、当時「海王星」の象意“爆盛り”の中、優れた“霊感”と“直観力”の働きによって順次、３つの「土星外惑星」（トランス・サタニアン；冥王星、海王星、天王星）が加わり、「現代占星術」の最盛期を迎えていきます。

「現代占星術」で用いられる“十大惑星”（メイン・プラネット）です。

また、近代天文学によって「ホロスコープ」も四角から丸へと変わっています。

ちなみに、「土星」の外側を回る「天王星」「海王星」「冥王星」の３つの「土星外惑星」が発見されたのは、宝瓶宮時代（ほうへいきゅう じだい）の影響圏に入って以降のことで、順番に１８世紀後半、１９世紀中葉、２０世紀前半です。

One-Point ◆ 「古典アストロロジー」の古典理論は１５世紀に“疑似科学”とされます。“科学”でも“学術”でもなくなったため公式の立場を失い、１６世紀には古典理論を用いたまま「古典占星学」が始まります。旧来の四角いホロスコープのままで「土星外惑星」は、まだ発見前なので用いられていません。

《 「冥王星」の発見と宝瓶宮時代 》

“ラスボス”の「冥王星」は、１９３０年に発見されました。

その６９年後、共鳴サイン（宮）「蠍宮」のど真ん中１５度を通過しました。

１９８９年のことで、天体学的にも近日点を通過したときです。

このとき人知れず「宝瓶宮時代のビッグバン」が起きています。

「冥王星」が起こしたわけではないのですが、“宇宙波動”の変化が星のトランシットに象徴されるためです。

ここから「宝瓶宮時代」が正式に始まり、約２,１６０年（計算値）続いた双魚宮時代（そうぎょきゅう じだい）はいったん終わります。

そのため、双魚宮時代最後の世界的な「対立二元論」の出来事である４４年もの長きにわたる「東西冷戦」は、米ソ首脳によって同年１２月に終結宣言が出されました。

その「冥王星」が自らの共鳴サイン（宮）からみて、下方矩（ロウアー・スクエア＝９０度）の「水瓶宮」に２０２２年以降の影響圏入りを含め、昨年２０２４年に正式に入宮したことは重大な歴史的ディレクションを象わします。

「深層の精神意識の変革」のデレクションをメインとした、宝瓶宮時代の実働社会のはじまりをもたらす「霊識開元」の複合ディレクションです。

One-Point ◆ 「霊識開元」の複合ディレクションは、３つの「土星外惑星」（トランス・サタニアン）が、それぞれ形而上的なディレクションをもたらし複合したもめです。「冥王星」と「天王星」を両サイドに小三角＝６０/６０/１２０度の頂点をとって「春分点」を超えて新しく生まれ変わっていく「海王星」がポイントです。

《 ホロスコープを１周した海王星 》

１９世紀の中葉、１８４６年に「海王星」は発見されました。

以降、象意の出方や方向性は次のようになっていました。


●「基本三数」また「数理法則とクオリアル・ワールド」に基づいたホロスコープ解釈から見えてくる象意です。

「基本三数」に伴なう太陽系の「配列法則」から、「海王星」が持つ役割は象意的に“形而上世界とのコンタクティー”です。

現代占星術で「海王星」が“霊感”や“直感”など「心霊面」に関わる象意が付与されているのはそのためです。

ですが、宝瓶宮時代の新生「海王星」がそこに留まるわけではありません。

別の機会に触れるとして、発見当初は象意に惑わされることが起こりやすいので、ホロスコープを１周するまでは、“まだ見ぬ理想”や“妄想”また“事実誤認”など“勘違い”が「海王星」の“波動”によってもたらされてきました。

One-Point ◆ 「海王星」の発見以降、１９８９年の「宝瓶宮時代のビックバン」までと、その後に起きた「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションの期間がそうです。それも来年２０２６年１月２７日に終わります。「宝瓶宮時代」に最も重要な「霊識」を下支えしていく新たな「海王星」に変わっていくためです。

《 解説：「海王星」の象意の出方 》

前置きが長くなりましたが、上掲のホロスコープの解説です。

発見後から今日までの「海王星」の象意の出方をご説明いたします。

１、「海王星」の象意の爆盛り期間（最盛期）

発見から自らの共鳴サイン（宮）を通過した１８６２年頃までは、「海王星」の象意が激しく表出し、爆発的に人類歴史に影響を与えた爆盛り期間です。

「海王星」発見の２年後に上梓されたマルクスの『共産党宣言』によって、科学的唯物論による“まだ見ぬ理想”の「空想的共産主義思想」が広まります。

空想的共産主義は、後年、レーニンの武力によるロシア共産革命の成功によって、暴力肯定の「マルクス・レーニン主義」へと変わっていきます。

２０世紀を席巻した共産主義運動の引き金が「海王星」の発見とともに起きていたのです。

もう一つ、時を同じくして１９４７〜１９４８年のフォックス姉妹のポルタ―ガイスト現象「ハイズビル事件」によって、唯物論の共産主義とは正反対の唯心論となる「心霊ブーム」（美称：近代スピリチュアリズム）が世界的に巻き起こっています。

“死後の世界”の実在や“天国理想”による新興宗教ブームがもたらされ、ここから今日の「占星術」のキッカケとなったアラン・レオの「星占い」が誕生しています。

２、「海王星」の美しい形而上的な象意の発揮期間

「海王星」の発見から１９３０年および１９４２年頃までは、良し悪しはともかく現実を超越した象意が発揮されていった期間です。

多くの新興宗教団体が創設され、同時に現代占星術が確立されていき、優れた“霊感”や“直感”の働きによって、人智を超えたホロスコープの象意解釈が深まっていった最初で最後の最盛期です。

海外ではジーン・ディクソン女史、日本でもルル・ラブア師など、優れた西洋占星術師が誕生しています。

３、「海王星」の象意の社会活動期の瑕疵

上述した１９３０〜１９４２年を象意の出方の転換期として、「海王星」がホロスコープを１周した２０１９年頃までは象意の出方が一転し、混乱期を迎えていきます。

シビアな「対立二元論」の現実社会の中では、「海王星」の美しい形而上的な象意は通用しにくく、ほぼ無効状態に陥ります。

その結果、人類は必然的に“夢”や“妄想”に流れて生きがいとし、“事実誤認”や“勘違い”また“現実逃避”したクリエイティブ（創作）なジャンルが顕著になっていきました。

終戦直前の１９４２年あたりから“フツー”となった混乱期の時代です。

労働者のまだ見ぬ平等な“ユートピア幻想社会”を描いた「共産主義」はその最右翼です。

「現代占星術」も他人のことは言えず、１９４２年頃以前に生まれた方が西洋占星術師として一線でご活躍されていたあたりまでは、まだまともだったのですが、以降、次第に妄想的なスピ系やとんでも解釈が多くなり、「海王星」の象意に基づいて“勘違い”や“混乱”が多く見られるようになり、ついには“信仰状態”に陥っています。

One-Point ◆ 「ホロスコープ」を象意解釈するには、理論がない場合は、現実を超越して真実をつく“霊感”や“直感”が重要です。ただし、これらは個人的な資質に属するものなので、一般の私たちには難しく、誰もがホロスコープを解釈できるようになるには、宇宙この世界の根幹法則による論理解釈が必要になった現在です。

《 「霊識とホロスコープ講座」の告知 》

“霊感”や“直感”は、“現実実体”の要素が強くなるホロスコープを２周めする「海王星」では難しくなります。

宝瓶宮時代は、とくに心霊や霊感を超えた“宇宙波動エネルギー”の時代なので、心霊や霊感を包括的に超える「霊識」へのご理解が欠かせなくなります。

そういう時代の始まりを直前に控えた今日、惜しまず早めにお伝えしていくべき段階に至ったようです。

「霊識とホロスコープ講座」を１月２７日を前に予定しています。

「霊識」から見た宇宙この世界の仕組みとは、そこでどうアストロロジーと関わっているのか、また俗称“霊界”や“臨死体験”さらには“輪廻転生”（生まれ変わり）など、見えないエネルギー世界の真相（深層）とはなど、私たちが生きるクオリアル宇宙の深層を知ることができます。

ネットでも近年は真偽不明の記事や動画が多くアップされているのですが、実在のクオリアル宇宙からどこが正しく、どこが双魚宮時代の“勘違い”や“事実誤認”なのかが、論理的に明らかにできます。

それらのモロモロを含めて、ホロスコープとの関係などがテーマです。

宝瓶宮時代に不可欠の「霊識」の一端が解き明かされます。

One-Point ◆ 講座形式はＰＤＦのレジメを含め、音声のみのTeams（チームズ）で行なったのち、ＨＴＭＬテキスト（メール）にして配布いたします。ご受講料金は、来週中頃からのご予約受付での割引価格を予定しています。詳細は後日アップいたします。ご期待ください。

【↑上に戻る】