宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代のアストロロジー―

天王星の順行と今後について
[1月23日 Part2]
― 分水嶺を超え復生へ ―

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古い「海王星」の終わりと新しい「天王星&海王星」

●第1稿 2023年 1月15日 アップ。


今後の天王星の順行転換は、どのような社会変化をもたらすのでしょうか。

18世紀末の天王星の発見は、それまでの宗教による精神支配や、専制君主による大衆支配の世の中に今日に通じる個人の「自由」と「独立」(自立)へと向かう歴史変化の道筋を象徴しました。

当時は、すでに「春分点」が双魚宮の25度を超えていたために、1630年から宝瓶宮時代の影響圏に入っていたのですが、まだ双魚宮時代であることに変わりはありません。

時代の宇宙波動エネルギーは、宝瓶宮時代ではなく、全面的な展開にはいたっていなかったのです。

しかし、今年の天王星の順行転換は、日本の自立とネット版大衆革命など、全面的な展開すなわち社会への定着化をうながしていくことになります。


「宝瓶宮時代のビッグバン」

●日本では元号が平成に変わった1989年、人知れず「宝瓶宮時代のビッグバン」が起きました。 新しい「宝瓶宮時代」が正式にはじまっていったのです。

この意味は「春分点」が、古代ギリシャ時代当時の「宝瓶宮」(水瓶宮)の位置に移っていったことをあらわします。

これによって時代の宇宙波動が変わり、宝瓶宮時代の宇宙波動へと変化していきました。

それが地上の現実変化となっていくのは、人々の深層の精神意識の変化を待たなければなりません。

また、2009年から「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションがはじまったことで、実際的に動き出していくのは今年2023年からになっています。


《 海王星の「まだ見ぬ理想」 》

当記事は1週間ほど前にアップいたしました天王星の順行転換と新時代のPart2です。



かいつまんでご説明しますと、天王星が発見されたのは「アメリカ独立戦争」(1775-1783)の最中で、その直後に「フランス革命」(1789-1795)が起きています。

この時代の「独立」(自立)また「自由/平等/博愛」といった新しい歴史的な動きは、天王星の象意によるものです。

続く1801年に最初の小惑星「ケレス」(準惑星)が発見され、さらには天王星の軌道計算によって、1846年に「海王星」が発見されました。

天王星や海王星といった「土星外惑星」(トランス・サタニアン)の発見によって、人類歴史は大きく変わっていくことになります。

One-Point ◆ それまで魚宮や双魚宮時代の支配星は「木星」でした。しかし、天王星に続く海王星の発見によって「海王星」へと変わります。その後の時代は、天王星や海王星そして1930年に発見された冥王星の象意に基づいて、変化や混迷また混乱がもたらされていくことになります。


天王星と海王星の象意と影響

●天王星は「市民革命」など、個々人の自由と権利(平等)を象わします。

これを“共産革命”の前触れと見るのは間違いで、正しくは新しい友愛精神(和、絆、民度)による宝瓶宮時代に向かう必然的な歴史の流れをもたらします。

一方、海王星は、まだ見ぬ理想(まだ見ぬ世界)を象わします。

そのため見果てぬ夢(幻想)による勘違いや事実誤認を伴ない、世界は混乱を深めていくことになります。

“夢”や“ビジョン”また“妄想”(幻想)や“現実錯誤”さらには“欺瞞”は、古い海王星の象意なのです。

このことを知れば、19世紀中頃以降、海王星の象意を色濃く受けた思想や新興宗教また組織や国家、さらには事象などには、善意か偽善かはともかくご注意が必要なことが分かります。


《 正しいホロスコープ解釈 》

余談ながら重要なサジェスチョンを書いておきます。

「空の星が地上に影響をもたらすことなどありえない!」

唯物的な科学的思考による戦後の学校教育や、偏向した新聞テレビなどマスコミの論調にどっぷりとつかった方は、そうおっしゃるかもしれません。

確かに星が直接、物理的な影響を地上にもたらすことはありません。

ただし、時計の針自体が「時間」をもたらすものではなく、時間を示したものに過ぎないように、ホロスコープ(天球図)の中の星たちは、地上に直接の影響はもたらしませんが、見えないながら「時間」に類似して時空を超越した「宇宙波動エネルギー」(運勢作用)を象わします。

誰もご説明していませんが、現実宇宙の根幹法則「基本三数」によってホロスコープを正しく解釈していくことで、個々人の性質や運勢また人類歴史の未来を相応にリーディングしていくことが可能なのです。

One-Point ◆ 過去の常識や社会通念が通用しなくなっていくのが今後の宝瓶宮時代です。現代は約2,160年(計算値)ぶりに歴史的な大転換期を迎えていて、昨年2022年を新旧交錯の混迷のピークの1年として、今年2023年は分水嶺を超えていくことになります。


神秘主義と共産主義

●「海王星」の発見当時の代表的な象意は“まだ見ぬ理想”(まだ見ぬ世界)でした。

発見当時に起きた心霊ブームの美称「近代スピリチュアリズム」も、また『共産党宣言』による「マルキシズム」(理想的共産主義)も同様です。

後者は、20世紀に入ると観念的な理想論ではなく、武力(軍事力)によってしか共産革命は成しえないとする「マルクス・レーニン主義」(共産主義)に変わっていきます。

いずれも現実を超えて“幻想”や“妄想”また“事実誤認”や“欺瞞”を事実かのように正当化しやすい海王星の象意に基づくためにご注意が必要です。

もう一つ、神秘的な“ホロスコープ占い”として19世紀後半に誕生した「現代占星術」(秘境占星術、狭義の西洋占星術)も、また海王星の象意を色濃く内包したものになっていることをご留意ください。


《 双魚宮時代の完全終了 》

お話を天王星の順行転換に戻します。

20世紀は、海王星が“妄想”(幻想)をもたらし、冥王星が獅子宮をトランシット(運行)していくことで、1938年以降は“世界覇権”をめぐる争いによる大混乱が人類にもたらされました。

世界的な「対立二元論」の現われで双魚宮時代を締めくくる最後の戦いです。

「第1次世界大戦」(1914-1918)、冥王星発見直後の「第2次世界大戦」(1939-1945)、さらには戦後の第3次世界大戦となった「東西冷戦」(1945-1989)と、3次にわたる世界的な対立二元論によって「戦争の世紀」と呼ばれた20世紀がそれです。

さらには、共産主義革命思想による「壮大な社会実験」とも呼ばれた時代です。

結局のところ、海王星の発見は心霊ブーム(近代スピリチュアリズム)や理論なきホロスコープ占い(現代占星術)といった神秘主義のみならず、武力革命を世界的に繰り広げた共産主義(マルクス・レーニン主義)といった“まだ見ぬ理想”をもたらしたのです。

One-Point ◆ もう一つ、世界宗教の「仏教」や「キリスト教」などは木星にかかわりますが、そこから派生した「新興宗教」は海王星にかかわります。19世紀後半の新興宗教団体・神智学協会の占星術支部に所属したアラン・レオらから「現代占星術」が誕生したのもそれゆえです。



《 海王星がもたらしたもの 》

「海王星」の発見による歴史的な動きを少し詳しくご説明いたします。

発見から2年後、1848年に起きたフォックス姉妹事件(ポルタ―ガイスト現象)によって、世界的な「近代スピリチュアリズム」(心霊ブーム)が沸き起こりました。

同年、マルクスらによる『共産党宣言』が上梓され、「共産主義運動」(マルキシズム)が全世界を巻き込んだ武力革命の嵐を引き起こしていくようになります。

前者は、唯心的な精神分野で後者は唯物的な現実分野といったように、一見、正反対にご理解できます。

確かに一般的にみればジャンル異なりますが、海王星の象意に基づいて“まだ見ぬ理想”(まだ見ぬ世界)を想い描いた点で同じです。

「対立二元論」を歴史パラダイムとする双魚宮時代なので、海王星の発見は対立するカテゴリーと一見、思える両者を生み出したもので同じ穴のムジナです。

One-Point ◆ 共産主義思想の本質をここにみることができます。後日、冥王星が絡んでくることで武力革命の政治思想になりましたが、その根底には“共産主義ユートピア社会”が必然的に訪れるという海王星の象意に基づいた“幻想”(妄信)が横たわっています。

《 新しい時代の流れ 》

結論的に、次のようになります。

今年2023年の天王星の順行転換は、双魚宮時代の社会態勢が完全終了に向かっていくことを象わします。

昨年は「冥王星」と「土星」が10月に順行に戻り、11月に「木星」が戻り、射手宮によって「民族性」が象徴されるアメリカの中間選挙(11月8日)において、トランプ共和党の勝利が下院(日本でいう衆議院)にもたらされました。

12月には「海王星」が順行に戻り、今年3月には魚宮25度を超えていくことで「双魚宮時代のリバイバル」のディレクションが一段落し、新しい海王星へと生まれ変わっていきます。

天王星の順行転換によって歴史が進んでいくことになるわけです。

何ごとも相応の時間が現実化には必要ですが、一例を挙げますと「日本の自立」に向けた動きや、ネット版フランス革命といえる「大衆による革命」の動きが生じていくことになります。

海王星の象意による「共産主義」(左翼活動)やその「フロント市民組織」また「マスコミ」をはじめ、国際的には旧共産主義国「専制国家」などは、時代の運勢が漸次、伴わなくなるために衰退が避けられなくなっていきます。

One-Point ◆ 古い海王星の終わりと新しい「天王星&海王星」の象意による新時代の幕開けです。天王星は“逆転”や想定外の変化を象わすためです。いずれにしましても、歴史の分水嶺を越えて古い海王星の象意からの転換がはじまります。




【ご参考】
上述は「基本三数」をベースとした「宝瓶宮時代のアストロロジー」(宝瓶星学)による最新のホロスコープ解釈で「基本三数」に伴なう「星のディレクション」(運勢変化、時代変化)すなわち時空を超越した宇宙波動エネルギーと人類歴史との共鳴関係をリーディングしたものです。

現実化には個々人の自由な意志判断によって相応のタイムラグが生じることがありますが、人類の総意としてみた場合、歴史はその方向に確実に動いていきます。




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